JR九州 筑肥線筑前前原駅以東ワンマン化&ホームドア稼働開始

2021年3月13日、JRグループ6社を中心に多くの鉄道事業者で実施されたダイヤ改正では、人々の生活様式の変化や夜間作業時間の確保を理由とした終電繰り上げに大衆の関心が集まりました。

そんな中でひっそりと大きな転換期を迎えたのがJR九州の筑肥線です。筑肥線では今回のダイヤ改正に併せて、下山門駅~筑前前原駅間の全駅(整備済みの九大学研都市駅を除く)でホームドアが一斉に稼働開始されると共に、姪浜駅~筑前前原駅の全列車でワンマン運転が開始されました。

2021/03/13 波多江駅にて
稼働を開始した軽量型ホームドアとワンマン化された列車。


ホームドア本格導入・トランスポンダ式連携化

九大学研都市駅に設置されたトランスポンダ有電源地上子。

筑肥線の九大学研都市駅では2017年から「開閉バー式軽量ホームドア」(以下:軽量型ホームドア)の実証試験が実施され、その試験が良好だったことから、筑肥線下山門駅~筑前前原駅間の全駅で軽量型ホームドアを本格導入されることが決定します。各駅への筐体搬入・設置工事は2020年9月から順次行われ、2021年3月ダイヤ改正当日に一斉稼働となることがダイヤ改正のプレスリリースにて発表されました。

また、九大学研都市駅のホームドアは車掌が車両ドアとホームドアをそれぞれ操作して開閉する方式でしたが、今回の本格導入によってトランスポンダ送受信装置による開閉連携式となりました。車上側の機器は福岡市地下鉄線内のホームドア連携用に搭載済みだったので、それをJR線内でも活用した形です。ただし、地下鉄線内とは異なりATO(自動列車運転装置)やTASC(定位置停止装置)は導入されておらず、所定位置への停止は今まで通り運転士の手動ブレーキングです。


ワンマン運転開始・iPadを活用した車内自動放送(JR車のみ)

福岡市交通局1000N系の運転台。地下鉄線内用とは別にJR仕様のドアスイッチが増設されました。

新たにワンマン運転が開始されたのは姪浜駅~筑前前原駅間の全列車です。直通先の福岡市地下鉄で以前からワンマン運転が行われているように、6両編成でのワンマン運転自体はさほど珍しくないものの、JRグループとしては仙台空港アクセス線と並び現時点では最長の編成です。

なお、筑前前原駅を跨いで筑前深江・西唐津方面と直通する列車については、筑前前原駅以西の区間のみ従来通り車掌が乗務している模様です。

また、ダイヤ改正2日前の3月11日、乗務員用iPadのアプリを活用した合成音声による車内自動放送の導入が発表されました。この自動放送アプリは車掌が乗務する筑前前原駅以西の区間も含めて使用されるとのことです。ただし、導入対象はJR九州の303系・305系のみで、福岡市交通局の車両には地下鉄線内と同様に車載型の自動放送が導入されています。同じく筑前前原駅以西の103系1500番台によるワンマン列車も対象外のため、従来通り車載型の自動放送を使用しています。



一夜にしてあらゆる面が様変わりした筑肥線ですが、自動運転システムや無線式運転保安システムなど、もしかすると今後もある種の "実験台" として合理化に向けた施策や新技術の本格導入をいち早く進められていく路線なのかもしれません。



出典・参考文献


YCS-info

ホームドアなどの鉄道技術に注目するWebサイトです。

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